マンガに教育的価値はあるか?

 

 マンガといってもその内容は千差万別であるが、ものによって十分に教育効果は見込めると考える。例えば、歴史について書かれているマンガである。これは、教科書等の文章を読むのに比べて頭に入りやすく、知識習得と言う意味において教育効果があるといってよい。他にも、少女マンガがある。これは、登場人物の心情変化が複雑に描かれている作品が多く、「国語」の勉強に一定程度寄与することもあると考える。以上のように、マンガも、利用法次第ではいくらでも教育的価値を見出すことは可能である。

 一方で、マンガを一般の書物と対比した時、留意しておくでき点がいくつかある。当然のことではあるが、マンガは一貫した文章になっておらず、独立した文の繋がりによって構成されている。このため、情報が断片的に散りばめられており、一つのストーリーとなっていない。これは物事を構造的に把握することを妨げる恐れがある。言い方を変えれば、木を見て森を見ずということになる危険性を孕んでいる。とはいえ、マンガは、特に幼少期の子どもにとってとっつきやすく面白いものである。そのため、用途、目的によってはマンガに教育価値を求めることは十分に可能であるのである。